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書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

何度目かの大原美術館を訪れて

 
大原美術館 
www.ohara.or.jp

岡山の南、倉敷市の観光地美観地区内にある大原美術館です。

 授業の絵を描くというのが苦手で、特に水彩がものすごく苦手でした。筆で塗るのがニガテ。だから美術の成績は悪かった。
でも絵は好きでした。けっこう好きだった。特に、中学・高校の美術の教科書は、授業の時も、それ以外でも、割と眺めて、お気に入りの絵を探していた。

 その頃好きだったのは、モネの「夕暮れ」(だっけか?)と、レンブラントの「夜警」。 モネの絵はとても甘美で、そのときは印象主義という用語を正確に知らなかった(僕は音楽を選択していたので勉強する必要もなかった)けど、とてもいいなと思っていました。レンブラントの絵はとにかくすごい!中心の少女が光ってる!!光の感じがすげぇ!! と小学生並みの心的盛り上がり。

 大学生になって、美術館が幾つかあることに気付いて、けっこう果敢にも一人で行ったりした。
そしたら見つけてしまった。美術館の愉しみを。

 それからも、友人の女性を誘ったりとか、断られたりとか、デートも兼ねてとか←、いろいろあったけど、美術館に通うということは何重にも素晴らしい「行為」なのです。

 美術館の愉しみ方を覚えれば、それはもう反復的に行ってもいいし、安い常設展で、大好きな絵をずっと眺めてもいい。
僕は絵の知識が浅いので、「ここの筆はなんでこんなところで曲がっているんだろう。この女性の表情はどういうのだろう」とか,余計なことをあれこれ考えては、じゃあ、次行こうか、という感じで廻るだけなので、本当にマイペース。
 でも僕の友人たちで、美術館に通う人も、けっこうそういうタイプが多かった。そういう人に限って、全然自分の専攻と美術が結びついていなかったことが、また面白い。

 その頃美術検定というのが流行りはじめて、ぼくもゲーム感覚でテキストや問題集を買ったりしたけど、実際には半分くらいまで折角やったのに、当時の勉強やそれなりに忙しかった(慌ただしかった?)生活に流され、放置。


 この夏、2016年の夏、東京に行ったんですが、ふとしたキッカケで、国立新美術館を訪れた。
大学四年生のときも、東京に行って、これがまたふとしたキッカケで、東京国立新美術館に訪れたんです。そのときは、他の博物館の展覧を見て、表参道とか歩き回ってたら、なんか乃木坂駅に着いて、え、ここ美術館なのか、みたいな。

 着いたのが、午後4時。とにかく素敵な建物、雰囲気だったから、急いで室内に入る。全然時間が足りない。
このようにして、あっという間に出会って、あっという間にお別れになったのが、国立新美術館でした。

 だから、今回は意図的ではないにせよ、そうだ、乃木坂駅に行けば、そこから美術館に直結じゃないか、と前の記憶が蘇ったわけです。今度は昼2時。十分な余裕もある。
 建物のテラスで休憩も取ったり、企画展も素晴らしく、やっと「ホントに国立美術館を堪能できた」

って感じでした。

 話が長くて申し訳ないのですが、そのときぼくは、偉大な絵を見ると、自分が信じられないくらい「恍惚」とした気持ちに浸っていることに気付きました。「恍惚」とはたまに文学作品なんかにも出てきますが、まさにあのときの僕の心理状況が、「恍惚」なのだと。至福の時なのだと。  ……神秘体験?笑

 分からないのですが、とにかく嬉しくなり、その絵をずっと見る。ずっと発見がある。溜め息をつく。そして、次の絵に写る。
大学時代と、ちょっと変わったなと。絵の事が、本当に好きになっていると、気付きました。
 それから、ちょっと駆け足で、自分なりに勉強を始めています。
もっと知りたいシャガール 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)


 勉強すると言っても、シャガールの紹介本を精読するだけでもものすごく得られたものが多い。シャガールの生まれた環境、故郷への思い、奇妙な作風にのせた愛の表現、パリと地元と世界戦争と…… テキストは入念に選べば、いつでも素晴らしいのを読めるし、勉強できる。 
 そうしてからセザンヌミュシャなどのガイドブックを読んでるのがまた楽しくなり、そうして昨日、大原美術館に行って気付いたことは、ついた知識は確実に絵を見るときの参考になるということです。
ミュシャART BOX 波乱の生涯と芸術 (講談社ARTピース)


 モネって有名だからすげー、確かにこの絵すげー、となるのも全然いい。し、勉強したうえで、さらに味わうのもよし。

アートと勉強はとても相性がいいと思います。僕の感想ですが。

大原美術館はアクセスもいいのに、こんなところに名画が集まりすぎだろ!とツッコミを入れたくなるほどの素晴らしい美術館だと、地元民としても思います(笑) あと、絵や骨董を各国から集めてきた児島虎ジロウの絵。もうこれが素晴らしいんですよ! 
 大原美術館に来たかたは、是非、大原孫三郎と児島虎次郎の名前もチェックしてくださいね。児島さんはびっくりするくらい爽やかで実に美しい絵を描かれています。大好きです。

結局、アートが大好きなのだ! になっちまった…… それでは。  みすてぃ