圧倒的に面白いと思った小説20選
29歳の僕は、24歳のときに文学に再びハマりました。のんべんだらりと読んできた24年間と、積読がこんなにたまるなんて!と思った5年間の読書歴の中から20作品選んでみようと思います。
1、フェルディナン・セリーヌ『夜の果てへの旅』
- 作者: セリーヌ,Louis‐Ferdinand C´eline,生田耕作
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2003/12/01
- メディア: 文庫
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セリーヌといえば「……」の文体で僕もスッカリやられちゃっているが、「旅」のはじめのほうはまだあまり「……」が出てこないという事でも貴重。日本のバンドのGRAPEVINEが夜の果てへの旅という歌詞が出てくる歌を歌っています。
2、フェルディナン・セリーヌ『なしくずしの死』
- 作者: ルイ‐フェルディナンセリーヌ,Louis‐Ferdinand C´eline,高坂和彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2002/03/01
- メディア: 文庫
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こちらは「旅」より激しく重い。とくに後半(下巻)からが本当の勝負です。フェルディナンの疑似自伝。
3、ヘンリー・ミラー『北回帰線』
- 作者: ヘンリーミラー,Henry Miller,大久保康雄
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1969/02/03
- メディア: 文庫
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ミラー的な世界観がイマイチ合わなくても「北回帰線」だけは残るような、そんな完璧な小説に近い。切なく、狂おしく、どこか笑える。
4、 ヘンリー・ミラー『黒い春』
- 作者: ヘンリーミラー,Henry Miller,山崎勉
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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『北回帰線』がお気に召したら、そこまで長くはないけど『黒い春』も良作です。言葉の弾丸。
5、マリオ・バルガス=リョサ『世界終末戦争』
- 作者: マリオバルガス=リョサ,Mario Vargas Llosa,旦敬介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: ハードカバー
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これは小説好きな人全員に読んでもらいたい。僕の目指すべき作品、完璧なる物語と濃厚な文体です。大好き。
6、 バルガス=リョサ『水を得た魚』
- 作者: マリオ・バルガスジョサ,Mario Vargas Llosa,寺尾隆吉
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2016/04/01
- メディア: 単行本
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惜しいかなこれは新品が出回ってはいないんじゃないか…… 水声社に注文したり、古書で探すしかないかもしれませんがとにかく傑作自伝です(もちろんフィクション的手法アリ)
7、カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』
- 作者: カルロスフエンテス,Carlos Fuentes,本田誠二
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2016/05/01
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とにかく読んでみろと。大地に生きる我ら、五百年の時を経て、今もまた再生する。
8、アルベール・カミュの全ての作品
『異邦人』『ペスト』『カリギュラ』『シーシュポスの神話』『幸福な死』『最後の人間』……代表作であろうがすべてはずれが無い(!)
9、ジャン・ポール・サルトルの全ての作品(小説)
『自由への道』『嘔吐』『壁他短編集』
- 作者: ゲーテ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/03/18
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例えばカミュなどは小説よりも戯曲をより芸術的に価値の高い作品形式だと認めていました。それはゲーテのこの作品のすばらしさからくる伝統でもありますね。
11、ダンテ『神曲』
- 作者: ダンテ,三浦逸雄
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2013/11/22
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地獄 > 煉獄 <<<<<天国 の相関関係(笑) はじめは煉獄のほうが地獄より重いのかと思っていましたが生前の行いを見たら確かに地獄の方がキツい。
- 作者: トルストイ,木村浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/03
- メディア: 文庫
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ロシアの大地にしびれました。アンナ夫人の不倫劇よりも、ロシヤの農地であくせく汗を流したり苦労したりする(主人公の名前忘れる)のが好きな描写でした。圧巻。
- 作者: ソルジェニーツィン,木村浩,松永緑弥
- 出版社/メーカー: タイムライフインターナショナル
- 発売日: 1969
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収容所での囚人たちの厳しく和やかな暮らし。スターリン。悲しい別れ。激しい時代。忍び寄る不穏。いつまでも読んでいたい。
14、大江健三郎『万延元年のフットボール』
- 作者: 大江健三郎,加藤典洋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/04/04
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説明省きます(笑)
15、大江健三郎『死者の奢り・飼育』
- 作者: 大江健三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1959/09/29
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大江健三郎はここから入門しました。今でも完膚なきまでに文章の凄みに叩きのめされたその衝撃が脳裏にそっくり残っているみたいです……。
16、川端康成『雪国』
- 作者: 川端康成
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/05/17
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静謐なる川端作品の中でも一番好きです。
- 作者: 森鴎外,山崎一穎,井上靖
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 文庫
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高校の授業の時に読んで以来わしはこの作品に病みつきなんじゃ~!
18、村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
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説明省略します笑
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: ペーパーバック
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結局この作品がかなり好きだ。語りの手法がどことなくカズオ・イシグロ作品に似ていると思います。
20、江国香織『抱擁、あるいはライスには塩を』
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/11/05
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江國さんは人気作家だけではなく、あくまで日本の前衛的な作家として今もずっと記録を更新しているような野心的な作家です。
以上、ありがとうございました!