書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

光の夏(詩)

 公募締め切りを大幅に過ぎてしまった詩の一つを掲載させて頂きます。本当に送る行先が消えてショックです・・・


光の夏
misty

せかいがカクサンしてゆく 我らのせかい
否、ワタシのせかい
道、一本の光
お前の影がお前自身をこうも残酷に作り上げた
車道の端で ねっころがるカブトムシ
そう 夏はいつもデラシネだった
ワタシは狂っていた
ワタシは 
あいつも 彼女も

モッブの中で 戦闘機に叩かれた
夢の洗濯機を 叩け、破壊せよ!
すらんぷに陥ったワタシは
書く、書く、書くことを通じて
せんそうをしる
拡散条約 ぎょくおんほうそう
いったい いつの時代だったか?

ガラスの破片 手から反吐
そんなウユニのワタシの恋は
十一月の雨に降られて 泡沫になった
四月の讃歌が かれらをうつくしくしゅくふくした
ぼくはだれだ、そうぼくはだれだ
僕の前に誰が来て、
僕の後には誰が拡散を止めるんだ

ぼくは世界の発展の信仰をしない
僕はアナーキスト
フィラデルフィアでも 間違い電話ばかり
いつだって著名だった 空の下
破片を集めて 崩しかかった世界を
あぁ
宗教が 世界をこまごまとするのだ

しゅうふうに見舞われたこうふく
奴隷、鎮座、降伏の魂を汝らに植えつけん
国道の果てに 陽炎 向日葵
姿を持たない男が
半分だけの心で 歩いていました

間違いもなく 僕らはチルドレン
セイタカアワダチソウのように支えられた
下らない生き物
猫のように さんざめくつくしの穂のように
どこから流れて 乱さるる 北京へ
砂が塗れる 見舞われた国の長江で
合鴨の 骨を割ってさむざむと喰ってる

廻ってきた、輪廻が廻ってくる
旅だ、カクサンの旅だ
放屁し げに足蹴なるは
お前の匂い、口、骸
疑って、疑って、疑って、
あてどなき 詩人を呼ぶ

そう詩人こそは
何をも止めない 歌うたい
海上の道をひらき
山間の頂をご馳走になる
ぼくよ、満足したか?
世界は平行だ
ただ 耳を澄ませ 聞き咎め
夜の気配が満ちている
闇の香り
そこに夏の光がやってくる
もう何十年も前から
居座り続けた門の前の老婆のようにして

夏だ! 蝉だ! 太鼓を鳴らせ!
もう来ないんだ、詩人も老婆も
お前はお前の世界を放出し
夢から醒めたならばの一ページを
ひらいてめくれ
足のひん曲がった杖が
鳴るべき音をおしえてくれる
恐るべき 飛行機たちよ!
次の夏はやってくる さよならの前に
来るべき世界の前で
緑の革命を 俺に教えてくれ

(了)