書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

自由に書く――主に日本の女優と映画「ちはやふる」について

 ここ二日間くらいで、いつもはぼーとした頭の回転スピードが何故か速くなっているので、幾つかのことを書いていきます笑
頭の回転が速いときは、そうでないときと、全く鈍いときと、そもそも物事の感じ方や考え方、つまり世界や相手を「見る」こっちの視点が相当違う気がします。 文字通り、ギアを入れ替えるというやつなのですかね(苦笑)


 さて僕は、もともと邦画よりも洋画の方が好きで、洋画の派手なアクションや、ロードオブザリングのような広大な世界観の映画、それから海外のホラー作品とか、ベンジャミン・バトンといった人生のスケールといったものを感じさせる映画が好きです。

 邦画は、まぁよく言えば、ふだんテレビやドラマでよく出ている、つまりよく「目にしている」――テレビを目にしている watch ということは、必ずしもタレントその人を直接目で見ているわけではもちろんないのにもかかわらず――タレントが映画にも出てくるので、なんか”見知った俳優”が普通のお芝居をやっているような感覚に観る側として捉えられてしまって、内容もそこまで面白くないしなんだかなぁ…… 特撮にジャンル分けされるゴジラガメラ、それからジブリシリーズのようなアニメの方が面白いなって思ってました。

 最近、映画を一緒に観る人の環境も大きく変わり、邦画を観る機会が多くなっています。そこまでではないですが…… それから、大学時代はワールドカップと年末のM-1の決勝、ガキ使以外はほとんどつけなかったテレビを、現在再び目にする機会が多くなり(それもそこまではありませんし、テレビ1時間見る<<<<音楽1アルバム聴く<<<<<<<<<読書1時関する くらいの優先順位です。

 でも、色々な事情があったせいで、芸能人というものに興味を覚えていく自分がいました。昔は、『僕の生きる道』シリーズの草薙剛くんや、『リング』(ちなみに邦画・海外のホラー映画のなかで僕の1,2位を争うのはこの映画です)の松島菜々子とか、『オレンジデイズ』の柴崎コウとか、『ホタルノヒカリ』の綾瀬はるか(「僕生き」にも出てて気になってた)とか……本当にメジャー中のメジャーどころしか関心が無かった僕は、今リアルタイムで活躍している俳優の人も、ちょっとずつですが分かるようになってきました。

 例えば、しゃべくりセブンというテレビ番組は、毎回芸人が、俳優などをゲストに向かえて楽しくトークを繰り広げるバラエティですが、大好きなチュートリアルも出てるしめっちゃ面白いので、しゃべくりを通してゲスト出演する俳優さんを知っていきました。よし菊地凛子覚えた、『ノルウェイの森』観に行こう、松山ケンイチもよかったし、あの小林緑を演じた水原希子というえげつない程の美人女優は誰やねん! という感じで覚えていきましたね、自然に。

 ここからが本題ですが(笑)、最近好きな芸能人(特に女優……笑)は、

 橋本愛 広瀬すず 水原希子 小松菜奈 能年玲奈 土屋太鳳 神木隆之介 福士蒼汰

 ぐらいです。まぁ有名どころで、面白みもないんですけどね。

能年玲奈橋本愛のコンビは、「あまちゃん」という都市(東京)から離れた地方のアイドルという非常に現代的なトピックを扱った朝ドラは、観る観点がすごく多くて批評の考察対象としてもすごく豊富だし、何より朝ドラリバイバルブームの火つけ役ですよね。 まああまちゃん実のところ4週分くらいしか観てないんですが()

 橋本愛はたくさんの映画に出ているので、橋本愛が出ている作品ということで「Another」(原作はミステリ大御所の綾辻行人)とか、「little forrest 春・夏・秋・冬」などを観たりしました。内容は触れませんがどちらもなかなか面白かったです。

 水原希子は俳優として悪戦苦闘している様子が本人のTwitterやニュース記事などから割と耳に入ってきて、なんとなく水原さんは女優もモデルもバラエティも知識系もできる、マルチタレントになればいいと思っています。彼女は英語と韓国語が得意だそうです。グローバルな視野を持った人ですね。いずれはテレビ業界の裏方とか、他のなんかの社長とかになってもいいし。水原希子や栗山千秋とかにはなんか活躍してほしいです笑

土屋たおちゃんも、朝ドラをちょっと見てこの人の笑顔は素敵だなぁと思いました。たおちゃんはめちゃくちゃ美人とかではないですが、あの人のまとっているオーラはなんか太陽そのもののような気がするくらい、時に圧倒されます。「SiM」のPVで芸術的なフリーダンスをしている姿も世間から注目されましたしね。

 広瀬すずは、とにかく映画「海街daiary」を劇場で見たときから、この子はすごいと思いました。むしろ見た当初は長澤まさみっていい女だなとかわけのわからないことを思っていたのですが笑、海街diaryを撮った是枝監督は、広瀬すずという宝物を見つけたといったような発言をしていたように思います。

 昨日ちょうど観に行った「ちはやふる 下の句」(「上の句」も観に行きました)は、大衆映画の部類だし、観賞作品としての高級感みたいなものこそは無いですが、よくある大衆映画とは割と違った、いい作品だと感じました。

 まず、音楽と色彩構成が非常に良かったこと。音楽は、透き通るようなメロディを何回も何回も場面の中でリフレインさせることによって、たぶん監督が伝えたい「ちはやふる」の中心イメージが効果的に反復され、重層的に伝わってきました。音の動静も素晴らしい。静けさと、例えば往生人物たちが和気あいあいとする時の騒がしさとかとのその心地よいまでのふり幅とか。
 あと、登場人物への光の当て方など、非常に美しい場面も何か所かありました。個々の俳優の演技力と合わさって、印象的なシーンを幾つも作っていたと思います。

 内容も、面白かったです。恋の三角関係は愛の文学の基礎中の基礎だし(笑)
 しかし、一番言いたいのは、この”映画”ちはやふるは、俳優・個人としての「広瀬すず」の存在のイメージとでもいったようなものにかなり統一されて制作されたのではないかということです。
 「広瀬すず」って、ひろせすず、さ行が3文字も続き、すごく言いやすいし、なんか風通しが良さそう。そういえば清涼スプレーのCMにも現在出ていたと思いますが、「広瀬すず」は、風通しのよい、透き通った、瑞々しい、爽やかな、そのような「藍色」のイメージ記号を担っている。 そのように考えてみる。

 すると、映画「ちはやふる」では、百人一首のカルタを奪い合うときの手の俊敏な動きからくる風のシーンが何回も何回も出てきたり、青空があったり、主人公の純粋な内面だったり、秘めているひたむきな闘争心だったり、そのようなものが溢れています。つまり、これはタレントとしての「広瀬すず」に付着=付随した、「藍色」的イメージ Image を基軸、音楽も色彩感覚も配置も、調整されているのではないかと。 もっとよく検証してみないと結論付けられませんが、そんな仮説が観賞してて思い浮かびました。

 そこまで面白くないと思っていた邦画も、るろ剣シリーズだったり、大御所感を感じさせる藤原立也や松田龍平の目覚ましい活躍など、意外に日本の現代テレビ・映画シーンも面白いところもあるものだと思っています。なんせ、親元を離れてから、4,5年はテレビの世界からは遠ざかっていましたから。 『リング』とか、『ガメラ1』とか、『るろ剣』とか、それらをどんどん超えていくような日本映画が見たいものです。できれば、どんどん。いや、ゆっくりでいいか、、、……  終