書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

マリオ・バルガス=リョサとお知らせ

ペルーのノーベル賞作家リョサの作品はほぼ全て日本にも翻訳されている。その中で僕が完読したのは『世界終末戦争』『密林の語り部』『悪い娘の悪戯』『水を得た魚』、途中読みが『フリアとシナリオライター』と『緑の家』です。 実に作品の多様性が満ちてい…

読書日記

・ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』まだ100Pほどでジャン・ヴァルジャンの過去の話の途中だけどのっけからずっと面白い。ユゴー作品は以前に『ノートル・ダム・ド・パリ』を途中まで読んでいて、話しの進め方の面白さ、登場人物の魅力がすごいこと…

闇は僕の袖口をひっぱって

闇は僕の袖口をひっぱって自分への自信のなさというものはそら恐ろしい。僕はまたその景色を見ることになった。昨日。自信というものが消失していく。体という抜け殻は残るが、活力を送りこむための〈魂〉は荒廃している。 僕は昨日、静かに、狂おしいほど静…

花の美しさ――川端康成、THE NOVEMBERS

昨日書店で川端康成の『美しい日本の私』の冒頭を読んだら、花は眠らないことに思い至って、驚いた。というようなことが最初に書かれてあってものすごく惹かれた。 川端は、旅行の際などに部屋の窓から見える景色や活けてある花などを愛でるが、その花が人間…