書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

森の神話学――大江健三郎『M/Tと森のフシギの物語』

M/Tと森のフシギの物語 (岩波文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/09/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 目次 序章 M/T・生涯の地図の記号 第一章 「壊す人」 第二章 オシコメ、「復古運動」 第三章 「自由時代」…

詩二つ

パレード小人たちは歩く 歯の上 歯車の狭間 そこは 血塗れの 床と 受苦で満ち満ちている 痛みをさしだすのだ 薬に代えてやろう 熱を冷ますための 水滴 ひばりの声小人たちは踊る 葉の上 樹海の森 水滴が 恍惚を含み 歌は讃えるものとなりて るるるらら なん…

不透明さという苦しみ――鹿島田真希『六〇〇〇度の愛』

六〇〇〇度の愛 (新潮文庫)作者: 鹿島田真希出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/08/28メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (17件) を見る 鹿島田真希さんは僕の好きな作家なのだが、色々苦労が多いみたいで、「六〇〇〇度の愛」で…

晩年の晦渋さ――大江健三郎『晩年様式集』

晩年様式集 (講談社文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/01/13メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 大江健三郎が2013年に発表した今のところの最新作『晩年様式集』がどんな小説であるか。冒頭部分の一節と、この小説の目次…

法学から見た世界#1 憲法1

今回は僕が大学のとき法律学をかじっていたにも関わらず当時買っていた教科書はいまや散乱し、勿体ないままだと思ったのでもう一度教科書を読みながら復習したり法学を通して論理的な思考を鍛え、他の学問知識からのアプローチも少しできたらいいなと思って…