書も積もりし

小説、哲学、雑感など。誤字・脱字が多いのが哀しい

よく見る夢のパティーン

 前段階として、夢は小説になるか、お話として完成させることができるか、という点から話したいと思います笑 めんどくさかったら飛ばしてください。
実に強烈で、ものすごくイメージの豊かな不思議な夢を見た場合、またその夢の世界の輪郭がありありと残っている場合、僕の場合ですが、その夢の感覚に浸ることはとても悦楽的感覚というか、痺れるような溶けるような、そういう感覚がありますので、ぜひともこういう素敵で最低な夢(もちろん悪夢も含む)を再構成するためにも、小説を書くことはあります。というか、夢が原動力となっているパターンが7割です。
 もちろん書いているなかで、ここ夢ではどうだっけ、みたいな覚えてなかったり曖昧だったりそもそも夢だからそこまで厳密に設定されていない場合は、脚色、付け足し、まさに書き手としての工夫が発揮できるところです。結果的に、その日見た夢とは違う世界が小説においてできたとしても、それはそれですごい、というか、別物の素晴らしい世界になっていた時は、書き手としても非常に感慨深いところがあります。

 さて、僕がホントによく見る夢ナンバーワンは、こういうものです。
(ちなみに僕は大学を6年間(つまり2年間留年)いたあげくに中退したんですが、その頃の辛苦が絶対にベースになっています。)

高校3年間で、なぜか英語の単位が2単位くらい足りてなくて、高校3年生をもう1回やる夢 

 これは、実際大学の時に英語の単位2単位分が取れなくて卒業できなかったの繰り返しによるトラウマが絶対に反映されています。でも、この夢の中にいるとき、僕は本当に単位が足りていないので、一学年下の後輩と机を並べて授業を受けているわけです。
不思議なのは、現実通りなら大学へ進学していった同級生たちもまだ高校に残って、それぞれ専門的な勉強をやっているということ笑 というか、ここでは高校=大学みたいになってて、まさに摩訶不思議というか、なにがなんだかわからない世界によく突入させられます(笑)

 その夢では、僕は大学生の時と同じように、あまり学校に行こうとしない。というか、不登校になっている。それでも遅れて電車使って高校に忍び込もうとしたりする。すると、電車が降り立ったそこは通っていた大学の県だったりして、むちゃくちゃなわけです。高校は地元に通っていましたが大学は県外にいきましたから。

僕の夢の中では、電車というものがキーワードになっていて、電車は中学1年~高校3年までの6年間、通学の時にみっちり使っていたのですが、夢の中では行先が福岡になったりします。そして福岡に降り立つと、さらに別の形の福岡というか、みたこともないような天神の街とか、そんな場所に連れていかれます。

こういうのは非常に楽しい。僕は無意識=夢の世界において、中学、高校、大学で育ったいろんな場所がそれぞれリンクしているのではないかと真面目に考えています。これを、将来の大きな小説にしたいなとも考えています。

しかし、目が覚めると、あぁ、自分はちゃんと高校卒業できてる、英語の単位なんて(大学ではあっても)高校では落とすわけないよな、と安堵するに至って、やっとほっとできるわけです。

 Arctic MonkeysというUKロックバンドのアルバムに、『Favorite worst nightmare』というのがあります。直訳すると、お気に入りの最悪の悪夢。悪夢なのにお気に入りなんて言っちゃうあたりが素敵な文言だと思います。こういう、夢にはいいもの、そしてたいていは不思議すぎたり不条理だったり恐怖だったりするものがありますが、この夢の世界をふんだんに書き手として精査して読み手としても書き手としても探求するのが楽しくて仕方なかったりするのでした。